2014年5月27日火曜日

Pliage Top について

SELMERギターの特徴はいくつかありますが、現在の製作家の多くが採用していない特徴があります。

特徴的な製法として挙げられるのが、トップがブリッジの後ろあたりでが曲げられているPliage top(プリアージュ・トップ)もしくはベントトップと呼ばれる製法です。


現在の製作家の多くはトップを曲げずに、アーチをつける方法を採用している場合が多く、これはFAVINOに代表される、当時からの名器にも採用されている方法です。
DUPONTなどもアーチ型を採用していると思いますが、A.T.guitarsでも今まではこちらの方法で製作をしてきました。

サウンドが違うのでどちらが良いというよりは好みなのですが、一般的にプリアージュトップはより音にパンチとアタック、ボリュームがあるとされています。

弦がトップを押さえつける力がかかるセルマースタイルのギターにおいて、弦のテンションへ対抗する上側への力がサウンドに与える影響は多いようです。

SELMERがどのような方法で曲げていたのかというのは諸説あるようで、いろいろと調べていましたが、A.T.guitarsでもこの製法を採用することにいたしました。

アーチをつけるのみのトップよりも手間がかかるのですが、今回研究の成果をハンドクラフトギターフェス2014でpliage top モデルとして発表することができました。

製作途中の物の方が見た目でわかると思います。



ちょうどブリッジの後ろの部分で折れていますので、テイルピースからブリッジに乗る弦の角度も変わります。



言われなければわからないものかもしれませんが、弾いていて楽しい楽器を提供すべく、今後とも研さんを積みたいと思います。

よろしくお願いいたします。

A.T.guitars 
高野 篤

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